月の表側(地球から観測される側)の北緯60度 - 南緯30度にわたる領域は光をあまり反射せず黒く見えることから、海と呼ばれている。海は月表面の35パーセントを占めるが、月の裏側には海はほとんど存在せず、高地と呼ばれる急峻な地形からなる。月の海は、まだ内部が熱く溶け地表の下に溶岩がある時代に隕石が衝突し、生じたクレーターの底から玄武岩質の溶岩がにじみ出てクレーターが埋められたものとされている。冷えて固まった黒っぽい玄武岩で覆われているために光をあまり反射せず、他と比べて暗く見えて、約20kmの厚みがある。表側にのみ海が存在するのは、そちら側に集中して熱を生み出す放射性物質が存在したためであるとか、また、地球からの重力の影響により、より強い重力の働く地球側でのみ溶岩が噴出したためとする説も存在するが、現在のところ定説はない。
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海以外の部分は、小石が集まった角れき岩から構成されている。これは太陽系初期から残った微惑星の衝突によって生じたものである。月には大気や水がほとんど存在しないため、地球では流星となって地上に到達しない微小な隕石も、そのまま月面に衝突してクレーターをつくり、また水や風による浸食や地殻変動を受けることもないので、数多くのクレーターがつくられて、そのままのこる。
宇宙線や太陽風なども大気や磁場にさえぎられることなく月面に到達するため、月面の有人探査やあるいは将来の月面基地建設、月の植民に際しては、これらを阻止する必要がある。また、大気や水(海)などの熱を対流させて均衡化するものがないため、月の一昼夜が長い(およそ29.5地球日。